JUGEMテーマ:日々のくらし
安岡正篤一日一言ss 8月11日 知識・見識・胆識
いつも申しますように、識にもいろいろあって、
単なる大脳皮質の作用に過ぎぬ薄っぺらな識は「知識」と
言って、これは本を読むだけでも、学校へのらりくらり
行っておるだけでも、出来る。
しかしこの人生、人間生活とはどういうものであるか、或いは
どういう風に生くべきであるか、というような思慮・分別・判断
というようなものは、単なる知識では出てこない。
そういう識を「見識」という。しかし如何に見識があっても、
実行力、断行力がなければ何もならない。
その見識を具体化させる識のことを「胆識」と申します。
けれども見識というものは、本当に学問、先哲・先賢の学問を
しないと、出て来ない。更にそれを実際生活の場に於いて練ら
なければ、胆識になりません。
今、名士といわれる人達は、みな知識人なのだけれども、
どうも見識を持った人が少ない。まだ見識を持った人が、胆識の
士に至ってはまことに寥々たるものです。これが現代日本の
大きな悩みの一つであります。
*安岡 正篤 おすすめの本(名言集):一日一言
六中観 [正篤 ]
忙中 閑有り。 苦中 楽有り。
死中 活有り。 壺中 天有り。
意中 人有り。 腹中 書有り。
甲寅正月 無以会同人 敬しんで呈す
亀井老契 座右